[山梨県]富士急行「フジサン特急」:RSJP0019
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雄大な富士山と湖の絶景が広がる富士五湖エリア、果物の王国として名高いぶどうや桃の産地としても有名!温泉地・石和温泉でのんびり癒され、昇仙峡の美しい渓谷を散策。歴史と自然、グルメが揃う山梨県で心に残る旅をお楽しみください!
撮影地:富士急行線 月江寺〜富士山間
撮影日:2024-2-3
富士急行線:富士山のふもとを走る観光鉄道の名門
富士急行線(ふじきゅうこうせん)は、山梨県大月市の大月駅から富士吉田市の河口湖駅まで、全長26.6kmを結ぶ私鉄路線です。現在は2022年に分社化された「富士山麓電気鉄道」が運行していますが、旧称「富士急行」の名前でも親しまれています。
JR中央本線と接続する大月駅から富士山の麓をたどるこの路線は、富士五湖観光の玄関口として、首都圏と富士山エリアをつなぐ重要なアクセス路線です。
歴史と分社化の背景
富士急行線は1929年に開業し、戦前から富士山観光の主要交通として発展してきました。戦後は観光需要の増加とともに、沿線にテーマパーク「富士急ハイランド」や温泉施設が整備され、観光鉄道としての地位を確立しました。
2022年には、鉄道事業を分社化し、新たに「富士山麓電気鉄道株式会社」が設立されました。これにより、富士急グループ内で鉄道経営のスリム化と機動力の強化が図られています。
車両とサービスの特徴
富士急行線では、観光需要に特化した多彩な車両が運行されています。
- 富士山ビュー特急(8500系):
JR東日本の特急「ゆけむり」車両を改造した観光特急で、車窓から富士山が望めるよう設計され、車内では軽食やドリンクサービスも提供されます。 - フジサン特急(8000系):
富士山を模したユニークなデザインが特徴の車両。子どもや外国人観光客にも人気があります。 - 普通列車(6000系):
元JR205系電車を改造した車両です。通常の車両以外に「トーマスランド20周年記念号」や「富士急行線開業90周年記念車両」などラッピング電車も運行しています。
また、全駅で交通系ICカード「Suica」「PASMO」に対応しており、観光客にも利便性の高い路線となっています。
観光路線としての魅力
富士急行線の最大の特徴は、「富士山が見える鉄道」である点です。特に晴天時には、車窓から間近に富士山の雄大な姿を望むことができ、世界的に人気の観光路線とされています。
沿線には以下のような観光地が点在しています:
- 富士急ハイランド:絶叫マシンで有名なテーマパーク(富士山駅~富士急ハイランド駅間)
- 富士山パノラマロープウェイ:河口湖駅から徒歩圏でアクセス可能
- 河口湖温泉郷・富士五湖:自然と温泉を満喫できるリゾートエリア
また、春には桜、秋には紅葉が美しく、季節ごとに多様な表情を見せる点も富士急行線の魅力のひとつです。
課題と将来展望
富士急行線はコロナ禍における観光客減少など一時的な打撃を受けたものの、インバウンド観光の再拡大とともに回復基調にあります。観光鉄道としてのブランド力を活かし、多言語対応・ネット予約の強化、富士山文化との連携強化など、国際的な観光ニーズへの対応が進められています。
また、近年では「観光×防災」「移住促進×交通」といった地域共生型の鉄道運営も模索されており、単なる移動手段ではなく「地域の体験装置」としての可能性にも注目が集まっています。