私は小さい頃から乗り物が大好きでした。ひらけ!ポンキッキ!(フジテレビ系)の中で放送されていた楽曲『はたらくくるま』や、のりものアルバム(講談社)の『でんしゃ100点』シリーズなど、小さな頃から交通系のコンテンツに自然と好んで触れていた記憶があります。
学生時代、なけなしのお小遣いでカメラを買って、特に好きだった電車の写真を撮りに出かけるようになりました。この頃はまだ、今のようにインターネット環境も発達しておらず、まして個人がメディアのような活動をできる時代が来るなど想像がつきませんでした。ただ好きで、ただ夢中で写真を撮り集める日々を過ごしました。
30歳手前の頃、「ストックフォト」というサービスがあることを知りました。興味本位でアカウントを作って、それまで撮り集めていた写真を自ら出稿してみると、初めて購入されます。
まさか、ただの趣味で撮っていた写真が、誰かがお金を出して欲しいと思っていただける価値、需要を満たせるとは、その時まで気が付きもしなかったことでした。
考えてみると、幼少期に観ていた『はたらくくるま』も、読んでいた『でんしゃ100点』も、そこに使用されていた映像や写真は、誰かが企画し、写し、編集し、世に送り出されたものです。それらは、幼少期から今まで大好きで嬉しくて喜こばせてくれた、私にとって大きな価値が乗っているクリエイティブでした。
振り返ってみれば、昔見たあの数々の素晴らしい作品は、どれもプロの仕事でした。当たり前みたいに観てたつもりで、実はそこに感動していたのだと思います。
写真はもちろん、「TelopTemplate」シリーズや、「DesignParts」シリーズも、テレビ放送を見て育ってなかったら思いついてなかったかもしれません。番組でちょっとだけ使われるようなロゴや映像テロップ、装飾素材一つだって、放送局のプロたちの職人技だったに違いありません。それが今の私の活動のベースを形作っているのだと気が付きました。
テレビ局や出版社という大きな団体が映像や写真の素材を管理していた構造が、今は個人がインターネットという空間を通じて、同じことをできる時代になったということです。
時々YouTubeへ『はたらくくるま』を聴きに行くと、自然と体がリズムに揺れてしまいます。30年以上も自分の心にずっと残っているようなあのクリエイティブが、今度は自ら作り手側として活動する私の目指すところだと思って、日々取り組んでいます。



