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[福島県]JR奥羽本線「新幹線つばさ」:RSJP0007

[福島県]JR奥羽本線「新幹線つばさ」:RSJP0007
JR東日本E3系新幹線

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撮影地:JR奥羽本線 板谷〜庭坂間
撮影日:2024-6-20

山形新幹線:ミニ新幹線が拓く地方と都市の新たな架け橋

山形新幹線は、東京と山形県を結ぶ新幹線路線で、正確には「新幹線直通特急」という特殊な形態の路線です。東京駅から福島駅までは東北新幹線を走行し、そこから在来線区間の奥羽本線に乗り入れて山形・新庄方面へと向かいます。

現在の運行区間は「福島駅~新庄駅」間(148.6km)で、1992年に福島~山形間が開業し、1999年に新庄まで延伸されました。この方式は「ミニ新幹線」と呼ばれ、日本初の試みとしても知られています。

ミニ新幹線方式とは?

山形新幹線最大の特徴は、在来線を改軌(レール幅を広げる)して新幹線車両を走らせるという点です。通常の新幹線は専用の新幹線軌道を用いますが、山形新幹線では在来線の線路(狭軌=1,067mm)を新幹線と同じ標準軌(1,435mm)に変更し、フル規格新幹線と直通運転が可能な仕組みにしています。

この方式により、新たな用地取得やトンネル工事を必要とせず、比較的低コストで新幹線並みの速達サービスを地方に導入できるという利点があります。現在、同様の方式は秋田新幹線でも採用されています。

車両と運行形態

山形新幹線で運行される主な列車は「つばさ」です。東北新幹線の「やまびこ」と連結して東京~福島間を走行し、福島駅で分割後、つばさ号のみが山形・新庄方面へ向かいます。

使用される車両は、初代の400系、次いでE3系(写真)、そして現在は新型のE8系が段階的に導入されています。E8系は2024年から営業運転を開始しており、速度向上と快適性、デザイン性のすべてにおいて進化した最新モデルです。

山間部を縫うように走るため、カーブや勾配が多く、最高速度は在来線区間で130km/h前後に抑えられていますが、都市間の時間短縮には大きく貢献しています。

地域へのインパクト

山形新幹線の開業により、山形~東京間は約2時間30分前後で結ばれるようになり、首都圏からのアクセスが飛躍的に向上しました。これにより観光客の増加、ビジネスの往来の活性化、都市圏への通勤・通学も一部可能となり、地域経済に与えた影響は非常に大きいと評価されています。

特に、山形市や天童市、かみのやま温泉などの観光地では、鉄道を活かした地域PRや観光商品開発が進められています。また、新庄延伸により、最上地域へのアクセスも向上し、地方創生の一助ともなっています。

今後の展望

現在、山形新幹線のさらなる高速化や輸送力強化に向けて、奥羽本線の全線フル規格化(標準新幹線方式)を求める声もあります。ただし、多額の費用や新たな用地確保、山間部の自然環境への影響など課題も多く、慎重な議論が続いています。

一方で、E8系の導入によるスピードアップや車内サービスの向上によって、既存のミニ新幹線方式のポテンシャルは今後も高く評価される見込みです。デジタル予約や観光連携、地域特産品とのコラボレーションなど、ソフト面での施策も進んでいます。

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(c)HiLens画像素材 PIXTA –

JR東日本「庭坂駅」駅舎

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(c)HiLens画像素材 PIXTA –

奥羽本線の板谷峠区間を下り切ったE8系新幹線つばさ号

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