HiLens Image Worksに敢えて実装していないものは、「評価」「コメント」「おすすめフィード」です。
88年生まれの私は、インターネットが一般に普及した黎明期の頃を知っています。当時のウェブサイトは、ただ情報をユーザーに一方通行に届けるものでした。
今、インターネット上の言論は分断や争い、重視されるのは滞在時間と収益、求められるのは自分と同じ考えを拡張するコミュニティというのが目立ちます。もちろん、それらは黎明期にもありましたが、当時とは拡散スピードも実生活への影響力も比較になりません。
SNSは双方向のやりとりが容易ですし、口コミレビューは参考になります。自分で探さなくても、アルゴリズムがおすすめを出してくれて、新着コンテンツを通知で教えてくれるのは、確かに便利で画期的です。
昔はパソコンに張り付いていた人々が『オタク』として変わり者とされていて、今では誰しもがストレートネックになってしまうくらい、インターネットは便利で魅力的なコンテンツが溢れかえり、求められるものが充実して一般に浸透した結果だと思います。
ただ、物事にはバランスが大事だと私は思います。行き過ぎた方向性は疲弊を生み、いつか揺り戻しが起こる物でしょう。
IT用語で言われる「Web1.0」の時代が私は大好きです。自分が欲しい情報を、自ら探しに行き、目的や用事を済ませるためにウェブサイトを回遊する時代。
掲示板では人とのやり取りがありましたが、今のように情報が氾濫する混沌さは無く、1つのお題が設定されたBBSで、テーマに沿った話題について自分と同じ興味を持ち集まった人々と知識を深める時代。
AIアルゴリズムや更新通知が教えてくれて、どれが人気コンテンツなのか一目で判断でき、意見を発信して仲間を募れるサービスが氾濫するのであれば、夜の寝る前くらいに「新しいのあるかな?」程度に訪問して、まったりザッピングできるようなウェブサイトもあって良いと思います。
このウェブサイトでは、その1.0時代的な理念を、今のテクノロジーを使って構築してみる試みをしています。創作物や情報を載せ、配布物をダウンロード提供し、ツールが使える簡単なウェブサイト。
これを、当時の技術的な制約が取り払われた環境でもう一度やってみたいと目指しています。



